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遺産分割

現金はどのように遺産分割されるのか?

現金は遺産分割の対象となります。ここでは,現金は遺産分割の対象となるのかについて,東京 多摩 立川の弁護士がご説明いたします。

(著者:弁護士

相続における現金の取扱い

遺産相続においては,被相続人が有していた一切の権利義務(相続財産)が,相続人包括的に承継されることになります。

これは,相続財産(遺産)のうちに現金がある場合でも同様です。現金も,当然のことながら,相続財産に含まれます。

ただし,ここで注意すべきことは,現金と預金や貯金は,法律上異なるものとして扱われているということです。

預金・貯金は,法的にいえば,銀行等に対する預金・貯金の払戻請求権という債権です。しかし,現金は債権ではありません。あくまで,手元に置いてある金銭であり,債権ではないのです。

>> 相続財産とは?

遺産分割における現金の取扱い

前記のとおり,現金も相続財産に含まれます。したがって,現金も遺産分割の対象となります。

もっとも,現金は,預金・貯金の払戻請求権と異なり,相続開始と同時に共同相続人にそれぞれの法定相続分に応じて当然に分割されるわけではありません。

預金・貯金の払戻請求権は,相続開始によって当然に,共同相続人がその法定相続分に応じて個別に取得することができるものと解されています。したがって,原則として,遺産分割の対象とはなりません。

これに対して,現金は,預金・貯金払戻請求権のような債権ではありません。現金はあくまで有体物である動産と解することができます。

そのため,預金・貯金払戻請求と異なり,当然に共同相続人に分割取得されるものではなく,遺産分割によってはじめて,個別の具体的相続分が定まるものとされているのです。

したがって,相続開始後遺産分割前に,共同相続人の1人は,現金を保管している他の共同相続人に対して,その相続分相当額の現金を交付するよう求めることができないと解されています(最二小判平成4年4月10日)。

>> 遺産分割の対象となる財産の範囲とは?

現金の取扱いにおける解釈との整合性

前記のとおり,現金は,相続開始によって共同相続人に対して当然に法定相続分に応じて分割されるわけではなく,遺産分割の対象となります。

もっとも,このことは「金銭の所有権者は,特段の事情のないかぎり,その占有者と一致する」と判示した最高裁判所第二小法廷昭和39年1月24日判決(集民71号331頁)に反するようにも思われます。

つまり,現金を保有・占有している共同相続人が,その現金の所有者であり,遺産分割の対象とはならないのではないかという問題です。

しかし,共同相続人の1人がが相続財産たる現金を占有しているとはいっても,それはあくまで相続財産です。本来であれば,共同相続人全員が共有的に有しているはずのものです。これを共同相続人の1人の物と考えるのは,不公平になるでしょう。

そのため,相続財産である現金を共同相続人の1人が保有しているとしても,それは前記判例における占有者=所有者とはならない「特段の事情」がある場合にあたると解されています。

したがって,現金は相続財産となるという考えをとったとしても,前記最高裁判所第二小法廷昭和39年1月24日判決には反しないといえます。

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