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遺産分割

動産はどのように遺産分割されるのか?

相続財産である動産は,相続開始後,共同相続人間で共有になります。この共有関係は,遺産分割によって解消することになります。ただし,動産を遺産分割するためには,当該動産を名称・種類・形状等によって特定することが必要となります。

自動車や貴金属などの動産も遺産分割の対象となります。ここでは,動産はどのように遺産分割されるのかについて,東京 多摩 立川の弁護士がご説明いたします。

(著者:弁護士

動産とは?

民法85条は「この法律において「物」とは,有体物をいう。」と定め,86条1項において「土地及びその定着物は,不動産とする。」とし,同2項において「不動産以外の物は,すべて動産とする。」としています。

したがって,土地及びその定着物(例えば,建物。)以外の有体物はすべて動産であるということになります。

遺産分割で問題となる動産としては,例えば,自動車やバイク,貴金属,家財道具などが挙げられます。

また,現金は,銀行預金・貯金などと異なり債権ではなく,動産として取り扱われます。

>> 民法とは?

動産の遺産分割の要否

相続開始されると,相続財産は,原則として,遺産分割によって各自の相続分が確定されるまでの間,相続人間での共有となります。

動産も同様です。相続が開始されると,遺産分割されるまでの間,相続財産のうちの動産は,それぞれの相続分に従って,法定相続人の共有となります。

そして,この動産の共有自体を解消して相続財産の帰属を確定させるために遺産分割が必要となります。

>> 遺産分割の対象となる財産の範囲

動産の特定

被相続人が有していた動産も,もちろん相続財産です。そして,遺産分割の対象となります。

ただし,動産を遺産分割の対象とするためには,相続財産としてどのような動産があるのかということが特定されていなければなりません。

つまり,何らかの動産があるというだけでは遺産分割の対象とはできないということです。対象とする動産を1つ1つ特定していなければならないのです。

動産は,その名称・種類・形状等によって特定することになります。動産が所在している場所によって特定するということもあり得ます。

動産の遺産分割の方法

前記のとおり,動産も遺産分割の対象となります。ただし,実際に遺産分割をするためには,その動産を特定しておく必要があります。

遺産分割の方法には,現物分割,代償分割,換価分割,共有分割といった方法があります。

特定された動産が可分なものであれば,その現物を分割して遺産分割をするという方法をとる場合もあります。

他方,不可分なものであれば,動産ごとに誰にそれを取得させるのかを決めることになります。動産の価額を評価して,代償分割の方法をとることもあります。

>> 遺産分割にはどのような分配方法があるのか?

動産の遺産分割の実際

前記のとおり,動産を遺産分割の対象とするためには,特定が必要となりますが,実際問題として,個々の動産を特定するのは容易でないことがあります。

動産を保管している共同相続人等が協力をしてくれなければ,特定はかなり困難となります。

また,例えば,家具・家財道具などは,ほとんど価値がないという場合もあり,換価するどころかむしろ処分費用がかかってしまうということも少なくありません。

そのため,自動車や貴金属など明確に価値がありそうなものを除いて,家具等の動産については,正式な遺産分割手続を経ずに,形見分けのような形で分配処理してしまうということが少なくありません。

また,処分費用が過大となる場合には,その処分費用をめぐって,誰がどのようにその処分費用を負担するのかについて,遺産分割の場面で問題となることもあります。

第三者に対する権利主張

遺産分割により取得した動産の所有権を第三者に主張することができるかどうかについては,その第三者が権利関係に介入してきたのが遺産分割前なのか,それとも遺産分割後なのかによって異なってきます。

遺産分割前の第三者

遺産分割前に動産について権利関係を有するに至った第三者(以下「遺産分割前の第三者」と言います。)は,民法909条ただし書きの「第三者」として保護されます。

この場合,遺産分割前の第三者が当該動産につき対抗要件を備えると,遺産分割により動産を取得した相続人は,その第三者に対して当該動産の所有権を主張できなくなってしまいます。

動産の対抗要件は,引渡しです(民法178条)。ただし,自動車のように公的な登録制度が完備されている動産については,登録が対抗要件となります。

遺産分割後の第三者

遺産分割が終わった後に動産について権利関係を有するに至った第三者(以下「遺産分割後の第三者」と言います。)は,民法909条ただし書きの「第三者」には当たりません。

しかし,相続による権利の承継は,法定相続分を超える部分については,登記,登録その他の対抗要件を備えなければ,第三者に対抗することができないとされています(民法899条の2第1項)。

したがって,遺産分割により動産を取得したとしても,当該動産の引渡しを受けておかなければ(登録制度がある動産の場合は,その登録を備えておかなければ),相続人は,その第三者に対して,法定相続分を超える部分について動産の所有権を主張できなくなってしまいます。

他方,法定相続分の部分については,対抗問題とはなりません。共同相続人は,対抗要件を備えなくても,法定相続分については第三者に対して権利を主張できます。

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