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遺留分

遺留分侵害額請求の手続はどのような流れで進むのか?

遺留分侵害額を請求する場合,まず,相手方である受遺者または受贈者に対して,遺留分侵害額請求の意思表示をします。この意思表示は,書面を配達証明付きの内容証明郵便で郵送する方法で行うべきです。意思表示の郵送後,相手方と交渉し,交渉が上手くいかなかった場合には,裁判手続きを利用します。裁判手続としては,家庭裁判所における遺留分侵害額の請求調停と地方裁判所または簡易裁判所における民事訴訟があります。遺留分侵害額請求には調停前置主義の適用があると解されていますので,まずは調停を申し立て,調停が不調となった場合には,民事訴訟を提起することになります。

ここでは,この遺留分侵害額請求の手続の流れについて,東京 多摩 立川の弁護士がご説明いたします。

(著者:弁護士

遺留分侵害額請求の法律相談・ご依頼

遺留分侵害額請求をするためには,相続に関する法的知識が必要です。そのため,法律の専門家である弁護士のアドバイスやサポートが必要となる場合があります。

東京 多摩 立川の弁護士 LSC綜合法律事務所においても,遺留分侵害額請求のご相談やご依頼を承っております。お気軽にご相談ください。

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遺言の確認・相続人・相続財産の調査

遺留分侵害額請求をする前提として,相続人は誰か,相続財産にはどのようなものがあるのか,遺言の内容,贈与がされていたかなどを確認しておく必要があります。

また,可能であれば,遺留分侵害額がどのくらいあるのかということも,ある程度算出しておいた方がよいでしょう。

相続人の調査は,戸籍を取り寄せて調査します。相続財産については,各財産によって調査方法が異なります。

手持ちで資料等が不足する場合には,相続財産を事実上管理している人に対して,相続財産の内容を開示するように請求する場合もあります。

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遺留分侵害額請求の意思表示

遺留分侵害額請求については,法律上,特別な方法によることは求められていません。そのため,最初は,相手方である受遺者や受贈者と,裁判外で交渉をするのが通常でしょう。

そこで,まずは,遺留分侵害額請求の相手方となる受遺者や受贈者に対して,遺留分侵害額を請求する旨の意思表示をすることになります。

この意思表示は,口頭でもできますが,遺留分侵害額請求の消滅時効にも関係してきますので,配達証明付きの内容証明郵便で意思表示の通知書を郵送しておくべきでしょう。

なお,この段階で遺留分侵害額がすでに算定できていれば,遺留分侵害額請求の意思表示とともに具体的な金額も請求することになりますが,資料等の不足により具体的な金額が算定できていない場合には,遺留分侵害額請求の意思表示のみ通知をすることになります。

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裁判外での交渉

意思表示の通知書の郵送後,相手方と交渉することになります。

なお,争いが生じる可能性があるような場合には,話し合いの内容を録音しておいたり,書面のやり取りで記録化しておいた方がよいでしょう。

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和解書(合意書)の取り交わし

相手方との交渉の結果,話し合いがまとまったならば,後に言った言わないの紛争が生じないように,話し合いで決まった内容を必ず書面に残しておくべきです。

一般的には「和解書」「合意書」などの形で残しておくことになります。

可能であれば,公証役場公正証書にしてもらう方が,後に誰かが違約した場合に,すぐに強制執行等の手続をとることができるので,確実です。

もちろん,公正証書でなくても,書面があれば,後に訴訟等の争いになった場合に,有力な証拠にはなります。

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遺留分侵害額の請求調停の申立書作成

裁判外での交渉が上手くいかなかった場合には,裁判手続を利用して遺留分侵害額請求を行うことになります。

遺留分に関する事件は,家庭裁判所の家事審判事項ではなく,一般の民事事件として扱われていますが,調停制度のある家庭に関する事件ですので,調停前置主義がとられています。

つまり,いきなり訴訟を提起するのではなく,まずは家庭裁判所で調停をしなければならないのが原則ということです(ただし,調停をせずに訴訟を提起しても受理はされるのが一般的です。もっとも,その場合でもやはり調停に付される可能性があります。)。

遺留分侵害額請求の調停とは「遺留分侵害額の請求調停」といいます。

この調停を申し立てるには,家庭裁判所に調停申立書を提出する必要がありますので,まずはこの申立書を作成することになります。

>> 遺留分侵害額請求調停の申立書の書式と記載例(裁判所HPから)

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遺留分侵害額の請求調停の申立て

遺留分侵害額調停は,原則として,相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に申立てをすることによって開始されます。

家庭裁判所の管轄については,裁判所のHPをご確認ください。

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遺留分侵害額の請求調停

申立てが適法に受理されると,家庭裁判所が第1回の期日を決定し,それを申立人と相手方に通知し,裁判所に出頭するように呼び出すことになります。

そして,裁判官または裁判所が選任した調停委員を間に入れて話合いをしていきます。

調停においては,申立人は申立人控室に待機し,それ以外の相手方は相手方控室に待機し,交互に調停室に入って調停委員にそれぞれ主張を行い,お互い顔を合わせないようにして調停が進められていきます(ただし,初回は手続説明のため,当事者が顔を合わせることがあります。)。

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調停調書の作成

遺留分侵害額の請求調停の結果,当事者間で話がつけば,裁判所書記官によって調停調書が作成されることになります。

この調書は,公正証書や確定判決と同じく,違約があった場合にはすぐに強制執行ができるという債務名義の効力を持っています。

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訴状の作成

前記のとおり,遺留分侵害額請求事件は,家事審判事項ではありません。したがって,調停で話がつかなかった場合でも家事審判には移行しないので,調停不成立の場合には,民事訴訟を提起する必要があります。

訴訟は,訴状を管轄の裁判所に提出する方法によって訴えを提起しなければなりません。そのため,まずは,訴状を作成することになります。

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遺留分侵害額請求訴訟の提起

遺留分侵害額請求の訴訟は,家庭裁判所ではなく,相続開始地(被相続人の最後の住所地)を管轄する地方裁判所(または簡易裁判所)に訴状を提出して訴え提起する必要があります。

地方裁判所と簡易裁判所の違いは請求金額です。請求金額が140万円を超える場合には地方裁判所に,請求金額が140万円以下の場合には簡易裁判所に訴えを提起するのが原則です。

なお,地方裁判所・簡易裁判所の管轄については,裁判所のHPをご確認ください。

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遺留分侵害額請求訴訟

訴状が適法に受理されると,裁判所から期日指定がなされ,期日への出頭が通知されます。相手方に対しても,答弁書の提出と期日への出頭の呼び出しがなされます。

訴訟においては,両当事者がそれぞれ主張をし,各自の主張を証拠によって立証していくことになります。

主張・立証は基本的に書面によって行います。書面による主張と立証が出そろったところで,最後は,各当事者及び証人への人証調べ(いわゆる「当事者尋問」や「証人尋問」と呼ばれる手続)が行われます。

そして,裁判所は,これらの両当事者の主張と立証をもとに,判決という終局的な判断をすることになります。

なお,訴訟においても,話し合いの場(和解期日)が設けられるのが一般的です。和解期日においては,裁判官をまじえて話し合いが行われます。

和解期日で話が着いた場合には,判決を待たずに,裁判所によって和解調書が作成されて訴訟は終結します。

この調書も,公正証書や確定判決と同じく,違約があった場合にはすぐに強制執行ができるという債務名義の効力を持っています。

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判決および不服申立て

和解が成立せず,また,両当事者の主張・立証が尽くされると,裁判所は判決という終局的判断をすることになります。

第一審の判決に不服がある当事者は,控訴をすることができます。第一審が簡易裁判所の場合には地方裁判所が控訴審となり,第一審が地方裁判所の場合には高等裁判所が控訴審となります。

さらに控訴審にも不服がある当事者は,上告をすることができます。控訴審が地方裁判所の場合には高等裁判所が上告審となり,控訴審が高等裁判所の場合には最高裁判所が上告審となります。

第一審および控訴審の判決は,判決書の送達日から2週間を経過しても不服申し立てがなされないと確定します。確定した判決は債務名義となります。

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遺留分の回収

交渉において和解が成立し,調停において調停調書が作成され,訴訟において和解調書が作成または判決が確定したとしても,相手方がそれを支払ってくれなければ,別途,民事執行の手続をとる必要があります。

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