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遺産分割

不動産はどのように遺産分割されるのか?

相続財産である不動産(土地・建物)は,相続開始後,共同相続人間で共有になります。この共有関係は,遺産分割によって解消することになります。不動産の遺産分割方法としては,まず現物分割ができるかどうかを検討し,現物分割が難しい場合には代償分割を検討し,それらもできない場合には換価分割を検討するのが一般的でしょう。不動産を遺産分割するためには,不動産の評価が必要です。不動産評価の公的基準としては,公示価格,都道府県地価調査標準価格,固定資産税評価額,路線価があります。これらを基にして評価することになります。

遺産分割の対象となる財産のうちで最も頻繁に紛争となりやすいものは,土地・建物などの「不動産」かもしれません。ここでは,不動産の遺産分割について,東京 多摩 立川の弁護士がご説明いたします。

(著者:弁護士

相続開始から遺産分割までの間の不動産の共有

相続開始されると,相続財産は,原則として,遺産分割によって各自の相続分が確定されるまでの間,相続人間での共有となります。

不動産(土地・建物)も同様です。相続が開始されると,遺産分割されるまでの間,相続財産のうちの不動産は,それぞれの相続分に従って,法定相続人の共有となります。

たとえば,法定相続人として各2分の1ずつの法定相続分があるAとBとが法定相続人となった場合,相続財産として不動産があったとすれば,その不動産について,AとBが各2分の1ずつの持分で共有することになるということです。

共有するということは,お互いに,それぞれ当該1個の不動産全体に対して権利を有していることです。2分の1の持分しかないから,不動産の2分の1しか利用できないというわけではありません。

持分が2分の1であるというのは,たとえば,その不動産を売却した場合や賃貸した場合に受け取る金銭の2分の1を受け取ることができ,また処分等をするに際して,持分の割合が影響してくるということです。

その不動産全体に対して利用権を有していることは,持分が2分の1であろうが100分の1であろうが変わりがありません。

そして,この相続による共有関係は,遺産分割によって,各共同相続人の具体的な相続分が確定されて解消されることになります(ただし,遺産分割で共有とすることも可能です。)。

>> 遺産分割の対象となる財産の範囲

不動産の遺産分割の方法

不動産(土地・建物)の遺産分割の方法には,現物分割,代償分割,換価分割の方法があります。

分割方法については,現物分割ができるかどうかを検討し,現物分割が難しい場合には代償分割を検討し,それらもできない場合には換価分割を検討するのが一般的でしょう。

これらのいずれも難しいまたは話がつかない場合には,原則どおりに,それぞれの相続分に応じてその不動産を共有する形で遺産分割することになります。共有分割と呼ばれる方法です。

>> 遺産分割の方法(遺産の分け方)とは?

現物分割

現物分割とは,財産の形状・性質を変更せずに分割することをいいます。

不動産(土地・建物)の現物分割をする場合には,その不動産を分筆し,各相続人がそれぞれ区分して取得する方法をとります。

現物分割の方法をとる場合には,不動産の分筆が必要となるので,地積の測量をしなければなりません。

代償分割

上記のとおり現物分割が原則ですが,そもそも現物分割ができない場合もありますし,また,特定の不動産(土地・建物)を相続人の1人が利用しているような場合には,その不動産を共有にすることを,その利用している相続人が望まないという場合もあるでしょう。

そこで,不動産の遺産分割の方法として「代償分割」があります。

代償分割とは,ある特定の相続人が不動産の所有権を単独で取得するなどした場合に,その他の相続人に対しては,それぞれの持分に応じた金銭を支払うという方法です(家事事件手続法195条)。

不動産の遺産分割では,この代償分割による解決が少なくありません。

ただし,代償分割の方法をとるためには,債務を負担することになる相続人に代償金を支払うだけの資力があることが要件となると解されています(最一小決平成12年9月7日)。

換価分割

相続財産のうちの不動産(土地・建物)を誰も利用しないという場合には,換価分割という方法がとられる場合があります。

これは,その不動産を売却し,それによって得た代金を,それぞれの相続分に応じて分配するという方法です。

売却は,任意売却によって行うのが通常ですが,競売によって売却して換価分割を行う場合もあり得ます。

共有分割

現物分割・代償分割・換価分割のいずれも難しい場合には,共有分割の方法をとらざるを得ません。

共有分割とは,不動産(土地・建物)を各相続人の相続分に応じて共有とする遺産分割の方法です。要するに,分割せずに相続開始後の状態のままにするということです。

この共有関係を後に解消する場合には,共有物分割訴訟を行う必要があります。

なお,共有分割の場合,遺産の形状等に変更がないため,共有分割を現物分割の一種と捉える考え方もあります。

遺産分割における不動産の評価

不動産(土地・建物)の遺産分割において問題となるのは,やはりその不動産の価額評価ではないでしょうか。

不動産を遺産分割をしようという場合には,その不動産の価額をいかに評価するかが重大な問題となってきます。これが決まらなければ,どうやって分割すべきかも決まらないからです。

不動産の評価の公的基準としては,以下のものがあります。

どの方法を用いて遺産分割における不動産の価額評価をすべきかということについては,法律の定めはありません。それだけにどれを基準とすべきかということは難しい問題でもあります。

もっとも,実務上は,上記3つの公的な評価方法を加味して算定される実勢価格を評価額とすることが多いと思われます。要するに,実際に売りに出したらいくらで売れるのかという市場価格です。

この実勢価額・市場価額は,やはり,専門業者,場合によっては,不動産鑑定士などの専門家に算出してもらうことが必要となる場合があるでしょう。

なお,相続人間の話し合いで,評価額を決めることはもちろん可能です。その場合には,どの基準を用いてもかまわないでしょう。要するに,話がつけばどのような価額でもよいということです。

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